医療現場から介護現場へ転職を考えている・転職した言語聴覚士のみなさん、こんにちは!
けいこです!
今回は、約1年間ですが、特別養護老人ホームに機能訓練指導員として働いて感じたことをお伝えします。
・地域中枢の急性期病院で言語聴覚士として激務を送る
・出産・育児を機に「特別養護老人ホーム」へ転職
・待ち受けていたのは1人職場の機能訓練指導員だった…
同じような境遇のみなさんに、少しでも参考になれば幸いです!
特別養護老人ホームで働いているけれど・・・
約1年間、特別養護老人ホームで働いてみた率直な感想は、
STとしての業務内容はほぼ嚥下障害に対するアプローチ!!
後は、ST領域では無い事で求められることも多くあり、言語聴覚士としての機能訓練指導員とは何かと考えることもしばしば・・・。
機能訓練指導員として・・・
個別機能計画書の作成に追われる1年でした…。
改定により計画書の記載方法が変更されたことによって、パソコン業務に追われることも多く、しかし、計画書を作成する為には入所者の事を知る必要がある為、積極的に関わる時間も必要。
入所者と関わる時はST領域以外の、起居移乗動作やトイレ評価、歩行や車椅子自走などの評価もする必要があり、言語聴覚士のみでは本当に頭が痛い・・・。
ST以外の知識が無く、今まで勉強したことが無いPT・OT領域のことを求められ、苦しい・・・。
外部リハビリテーション職員と連携を取っていますが、常勤でPTかOTの機能訓練指導員を追加配置してくれると嬉しいなぁと思います。
また、3か月に1度計画書の見直しのためカンファレンスがあり、個別機能訓練を行っている全員に行います。そのため毎週のカンファレンス(週に約5名程度)に間に合うよう計画書を作成しなければなりません。
私の場合は、評価をして計画書を作成するプロセスに慣れるのに時間がかかり、効率良く仕事が出来ていたかというと正直できていなかったと思います。
言語聴覚士としての機能訓練指導員とは、何なのでしょうかね。
これについては答えが出せず、まだまだ悩みそうです。
特別養護老人ホームでの〝嚥下障害”との向き合い方
特別養護老人ホームは要介護3以上の方が入所されており、認知症や脳梗塞後遺症等で嚥下障害がある人も多くいます。
ほとんどの方が車椅子で生活されていますが、嚥下障害がある人はリクライニング車椅子を利用されていることが多いです。
入所者にとって食べることが楽しみな方が多くいらっしゃいます。
私が働いている特別養護老人ホームでは、朝・昼・夕の食事や間食にはベッドでは無く、車椅子に乗りフロアで食事を食べられます。
病院で勤務していた時は、ベッドのリクライニング機能を利用して、嚥下障害がある人は対応していましたが、その代わりにリクライニング車椅子でそれを行います。
嚥下障害がある人がリクライニング車椅子で経口摂取する際、食事介助をするどの職員でも角度が分かるよう、リボンを使って角度の指示をしています。
※リボンは嚥下評価時に角度を測り、床に着くように長さ調整をします。
他には注意障害がある人もいて、食事に集中出来ず急に話し出してムセる人や、視線がキョロキョロして食事が出来ない人には食事時のみパーテーションや壁を向いて頂いている人も居ます。
私が考える言語聴覚士の業務で一番大切なことは、適切な食事介助方法を主に食事介助をする介護士へ伝えることです。
残念ながら、介護士は慢性的な職員不足だそうです。
日々の業務に追われ、せかせかしている職員もいます。それが食事介助時にも出てしまい、食事ペースが速い、一口量が多い等で入所者がムセてしまうことが極まれにあります・・・。
そのような事故が発生しないよう、正しい食事姿勢、食事形態、食具、食事介助方法を評価し、現場へ伝えていく必要があります。
私はシーティング(クッション等を使用した車椅子座位姿勢)を撮影し、Wordに貼り付けてラミネートし、職員が見える所へ貼っています。
あとは、直接職員へ指導を行います。
中々すぐには定着しないため、繰り返し職員へ指導する必要がありました。
看取り対応となってしまった入所者へのアプローチ方法については、今後書かせていただこうと思います。
まとめ
- ST領域ではほぼ嚥下!
- ST領域以外も結構多く、ちょっと心が折れそうになる・・・。
- リハビリとしての言語聴覚士と機能訓練指導員としての言語聴覚士は業務内容が違う。
医療から介護領域へ転職しましたが、特別養護老人ホームは1日18単位のリハビリをする必要ありません。
せかせかした業務は無く、時間もゆったりとしていますが、ST以外の業務が多く、知識もほぼゼロな私にとってはちょっとストレスでした。
子育てをしている母として、社会人として、楽しく充実した生活が送れるようにまだまだ模索していきます。
介護は医療とは違います。そのギャップに慣れるまでが大変かもしれません。
私は慣れる日が来るのか…、それはまだわかりません。
子育てと仕事が両立できるよう、日々努力していきます。
これを読んでくださっている皆さん!
無理しすぎずに、頑張っていきましょうね。
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